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特集 第40回日本臨床眼科学会講演集 (5)
学術展示
眼内鉄片異物の予後について
Prognosis of intraocular foreign body
清原 尚
1
,
岩井 周
1
,
葛西 浩
1
,
崎元 卓
1
Takashi Kiyohara
1
,
Shu Iwai
1
,
Hiroshi Kasai
1
,
Takashi Sakimoto
1
1日本大学医学部眼科学教室
pp.1016-1017
発行日 1987年8月15日
Published Date 1987/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210160
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- Abstract 文献概要
緒言 眼外傷の中でも眼内に飛入した鉄片異物に対する治療は,まず異物を確認し,次により少ない手術侵襲で摘出するのが重要である.異物の飛入方向を確認したら,その停止部位を確かめるためにレントゲン撮影などで第2段階への診断へと進むことになる.ところが,経結膜より眼内に飛入し,毛様体部に停止した異物の場合は,結膜創傷部位が閉鎖されるためにわかりにくくなる事もあり,時間がたつにつれて見逃すことが多い.ましてや,レントゲン撮影設備をもたない小規模な眼科施設では,その危険性がより大きくなる.今回,当科における過去3年間の眼内異物の症例について,その飛入方向と,停止部位について調べた.特に,異物が経結膜より眼内に侵入し,毛様体部に停止して1年11カ月間摘出されず放置され,眼球鉄錆症に至った症例については,角膜移植時に入手した角膜試料について光顕的,電顕的に検索し鉄錆が実質線維芽細胞等に取り込まれ,変性していく像など興味ある所見が得られた.
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