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白内翳治術集論附穿瞳術集論
中泉 行信
1
,
中泉 行史
1
,
斉藤 仁男
1
1研医会
pp.1356-1357
発行日 1986年12月15日
Published Date 1986/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209912
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白内障予術は紀元前3000年頃から行われたらいしといわれ,古い歴史がある.片は白内障というのは瞳孔に混濁した液がたまったものと考えられていたが,17世紀に入って,これは水晶体そのものの混濁であることが明らかになった.
わが国では白内障手術は日体最古の医書といわれる「医心方」(永観2年丹波康頼撰)第5巻に"治目清盲方"の項目で所載されているが,隋・唐代を初めとして,いわゆる漢方眼科の教えを基に眼科諸流派において揆下法,墜下法,載開法,破壊法などが"針たて"という方術で行われてきた.幕末に至っては西洋眼科の影響で和漢蘭の折衷眼科も興り,吸引法なども試みられた.
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