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感染症・抗生物質,他
大石 正夫
1
1新潟大
pp.1240-1243
発行日 1986年11月15日
Published Date 1986/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209890
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Driebe WT et al : Pseudophakic endophth-almitis diagnosis and management. Oph-thalmology 93 : 442 448, 1986
眼内レンズ(IOL)術後眼内炎の診断ならびに治療について,1974年より1983年までに経験された83症例につき検討した.年齢は49〜87歳,平均73歳で,IOLの種類との関係はみられなかった.菌培養は62例(75%)に陽性で,硝子体で菌陽性,前房水で陰性例が52%であった.眼内炎の診断に硝子体の菌培養の重要性が強調された.61例は単数菌であり,グラム陽性菌が48株(76%)でSepidermidisが24株(38%)で最も多かった.グラム陰性菌はProteus sp (4株), Paeruginosa (2株)その他であった.真菌は5株検出された.治療はGM+CER, CEZの硝子体内注入,真菌例にはAMTBが注入された.ステロイド剤は発症24〜48時間後に全身投与された.vitrectomyは46例(55%)に施行され,IOLの除去が23例(28%)に行われた.視力予後は抗生剤眼内注入のみの症例がvitrectomy併用例より良好であった.vitrectomyの適用には十分慎重であらねばならないことが強調されている.
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