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抗生物質・感染症,他
大石 正夫
1
1新潟大
pp.1048-1050
発行日 1986年9月15日
Published Date 1986/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209856
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Raposa PA et al : Epidemiology of neonatal con-iunctivitis. Ophthalmology 93 : 456〜461, 1986 近年,性行為感染症(STD)の垂直感染として新生児眼炎の動向が注目されている.著者らはJohns Hopkins Hospitalで1984年3月から1985年4月までに100例の新生児結膜炎につき検討した.46例にChlamydia trachomatisのモノクローナル抗体染色陽性で,他の54例からはSepidermidis (57%),Str viridans (54%),H in-fluenzae (22%), S aureus (19%), Strpneumoniae (9%)に細菌が検出された.Ngonorrhoeaeは(-)であった.治療はChlamydia性結膜炎にはEM 50 mg/kg/日内服2週間,細菌性にはGMまたはEM眼軟膏点眼が1週間行われた.Chlamydia治療で陰性化しなかった8例には2クールが行われた.Chlamydia性結膜炎児の出生時の予防点眼はAgNO3が42例に,EM眼軟膏が4例に施行されていた.全て産道分娩児で,母親の平均年齢は19.5歳でChlamydia感染の既往は3例にみとめられた.
今後,新生児眼炎の発症には十分に注意し,この予防対策—予防点眼の再検討が必要と考える.
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