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特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (2)
学術展示
先天性白内障の水晶体蛋白合成異常
Defective protein synthesis in the lens with congenital cataract
田淵 昭雄
1
,
池田 章
2
,
三島 昇
2
Akio Tabuchi
1
,
Akira Ikeda
2
,
Noboru Mishima
2
1川崎医科大学眼科学教室
2川崎医科大学解剖学教室
pp.256-257
発行日 1986年3月15日
Published Date 1986/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209649
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- Abstract 文献概要
緒言 老人性白内障に比して,先天性白内障の原因を探る目的で水晶体蛋白を生化学的に分析した研究は極めて少ない.今回,先天白内障手術により得た水晶体組織を免疫化学的に分析したところ,先天性白内障の原因を考える上で興味深い水晶体蛋白合成異常を示す所見が認められたので報告する.
方法 症例はすべて両眼性先天性白内障の例で,手術時年齢が,1歳から13歳の男児3名(4眼)および女児5名(6眼)の,計8名(10眼)である.表1に,症例を手術時年齢順に並べ,さらに水晶体資料番号(lens number),性別,手術時と眼科的診断時の年齢,および白内障の型について示した.白内障の型は,完全白内障が症例1,2の2名(2眼),核性白内障が症例3,4の2名(3眼),そして前,後嚢下白内障および層間白内障を含めた皮質白内障が症例5,6,7,8の4名(5眼)であった.
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