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特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その4)
学術展示
若年性糖尿病患者における調節異常
Abnormal accommodation in juvenile diabetics
難波 龍人
1
,
名畑目 薫
1
,
石井 真紀子
1
,
鵜飼 一彦
1
,
石川 哲
1
Tatsuto Namba
1
,
Kaoru Nabatame
1
,
Makiko Ishii
1
,
Kazuhiko Ukai
1
,
Satoshi Ishikawa
1
1北里大医学部眼科
pp.654-655
発行日 1985年5月15日
Published Date 1985/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209440
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- Abstract 文献概要
緒言 糖尿病患者の調節について,現在,近視化あるいは遠視化,痙攣あるいは麻痺であるなどという説がある.また,血糖値との関係についても血糖値が高ければ近視化し,血糖値が下がれば正常化するといわれている.しかし,調節の動特性についての研究は一切ない.今回,視力良好で調節力の十分な若年性糖尿病患者について調節の動特性および振幅とそれらと血糖値との関連性を研究したところ興味ある結果を得たのでここに報告する.
対象 11歳〜43歳の視力良好で調節力を有する若年性糖尿病患者30名を対象とした.インスリン治療中のもの16名,内服治療中のもの4名,食事療法中のもの10名で,男17名,女13名である.糖尿病性網膜症の存在するものは7名であるが,硝子体出血のため片眼測定不能であった1例を除き視力は良好である.腎障害を有するものは1名で,神経症状を有するものはなかった.これらを血糖値が200mg/dl以上のI群17名と200mg/dl未満のII群13名とに分けた.性別,年齢などを考慮した正常者を対照とした.
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