特集 糖尿病患者の生活ケア
実践レポート
若年糖尿病患者のサンデー外来
豊田 隆謙
1
,
猪野 康子
2
,
佐瀬 敏子
3
1東北大学医学部付属病院第3内科
2宮城県立成人病センター
3東北大学医学部付属病院
pp.425-429
発行日 1984年4月1日
Published Date 1984/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920748
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はじめに
どの病院の外来も混雑している.糖尿病外来も例外ではない.午前5時に病院に到着しても診察時間は10時になる.患者の待ち時間を利用して,ビデオを使い教育し,検査をしながら合併症の教育をする努力をしているが,決して満足すべき状態ではない.その上に大人の患者に混じって子供が診察を受けに来る.この子供たちをみていると,彼らが学校を休むのを極力嫌っている様子がありありと分かる.また,子供たちは年々成長し,成人に達するが,せめて学生の間にもう少しきめ細かに教育してあげられたら,という思いがあった.
1980年に糖尿病外来に来ている若年糖尿病患者(20歳未満)が15名いることが分かった.そこで,彼らを別個に教育した方がよいと判断し,月1回外来を日曜日に行うことにした.ちょうど1980年9月のことである.現在は登録患者数も33人にふえ,この会の呼称を‘わかば会’とした.私どもの糖尿病患者の会が‘あおば会’なので,単純に‘わかば’にしたのである.実は昔,農村の若いお嫁さんの会にわかば会というのがあって,少し抵抗感があったが,みんながそれでよいというので結局‘わかば会’に落ち着いた.
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