文庫の窓から
眼科諸流派の秘伝書(22)
中泉 行信
1
,
中泉 行史
1
,
斉藤 仁男
1
1研医会
pp.1390-1391
発行日 1983年10月15日
Published Date 1983/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209047
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31.田代三喜法印目伝之書(仮称)
室町時代の末,田代三喜*によってもたらされた,いわゆる李,朱医学(李東垣,朱丹渓の医学)が,そのよき後継者曲直瀬道三(一渓)によってわが国の各地に広められたことについてはよく知られているが,田代三喜の眼療秘法が秘伝書に残されていることについては案外気付かれていない。ここに仮りの書名で挙げた「目伝之書」はその秘法を伝えたものであると認められる。
この秘伝書は他の流派の秘伝書のようにはっきりした書名が付けられたものではないが,本書の末尾に『右ノ法田代三喜ホウインヨリ小笠原信相伝之書也』と記されていることより,もともと三喜法印の秘法と考えられる故,仮に書名を「田代三喜法印目伝之書」とした。
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