Japanese
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連載 眼科図譜・291
角膜のCrystalline Dystrophy
Corneal crystalline dystrophy
矢野 真知子
1
,
谷島 輝雄
2
Machiko Yano
1
,
Teruo Tanishima
2
1東京逓信病院眼科
2東京大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology, Tokyo Teishin Hospital
2Department of Ophthalmology, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.94-95
発行日 1982年2月15日
Published Date 1982/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410208513
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〔解説〕
角膜のcrystalline dystrophyはSchnyderにより1929年1)と1939年2)に報告された遺伝性の疾患である。角膜中央部にBowman膜下よりはじまる混濁があり,その中に針状の結晶が存在することが特微である。遺伝型式は常染色体優性遺伝であり,諸外国には多くの家系症例の報告3〜17)があるがわが国にはまだ報告がない。視力低下をきたして角膜移植手術を行った症例より得た組織を組織化学的に検索した結果,混濁中にコレステロールの沈着物があることが証明されている4〜7)。今回角膜のcrystalline dystrophyが親子にみられた症例を経験したので報告する。症例の家系は図1に示す通りである。
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