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格致餘論(1)
中泉 行信
1
,
中泉 行史
1
,
斉藤 仁男
1
1研医会
pp.1052-1053
発行日 1981年6月15日
Published Date 1981/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410208384
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中国医学における学問的な分派の独立は金,元四大家(劉,張,李,朱)に始まるといわれる(石原明博士)。この特色ある医説が明に受け継がれ,更に李朱医学(李東垣,朱丹溪の医説)としてわが国にもたらされたのは田代三喜が長享元年(1487)に入明し,約12年間医学の修業をつんで帰国(明応7年,1498)してからのことである。
わが国に伝えられた李朱医学は田代三喜の門人,曲直瀬(一溪)道三らにより日本人に適合する様に改良され普及された。この様に日本化された李朱医学はいわゆる道三流医学として日本の医学に多大な影響力をもった。
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