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1975年1月から,1978年12月までの4年間に長崎大学眼科を受診した網膜色素変性症患者(P.D.)171例について,その家族歴および眼合併症を調査した。
(1) P.D. 171例の年齢は,4歳〜83歳(平均44.3歳)にわたり,うち男性は89例,女性は82例であった。
(2) P.D. 155例の家族歴では,血族結婚が42例(27.1%)に認められた。遺伝形式では,常染色体優性型が17例(11.0%),常染色体劣性型が45例(29.0%),伴性型が2例(1.3%),孤発例が91例(58.7%)であった。
(3) P.D. 171例における眼合併症では,併発白内障101例,眼位異常24例,強度近視18例,緑内障16例,黄斑変性14例,眼球振盪症6例,網膜剥離4例,乳頭ドルーゼ3例等が認められた。これらの眼合併症の出現頻度と,P.D.の遺伝形成との間に有意の関係は見られなかった。
(4) P.D.とコーツ症候群が合併した2症例について,文献的な考察を加え報告した。
A total of 171 patients with retinitis pigmentosa seen during the past 4 years were evaluated. There were 89 males and 82 females, ranging from 4 to 83 years in age. In 155 cases with known familial history, consanguinity was present in 27.1%. Autoso-mal dominant mode of transmission was present in 17 cases (11.0%), autosomal recessive in 45 (29.0%), x-linked recessive in 2 (1.3%) and isolated occur-rence in 91 (58.7%).
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