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緒 言
これまで10余年間にわたつて行なつてきた筈者らの各種の眼科超音波診断法(Aモードによる感度断層法,あるいはスキャンコンバータ装置,およびカラーディジタル同時断層装置の使用など)では,定性的診断に大そう有用であつたが,その検査の実施や画像の読影にはまだ相当の経験と熟練を必要とし,ルーチンの検査法としての普及にはさらに工夫を要するものがあつた。
わが国においても,眼科臨床で用いられている超音波診断装置は国内,国外の製品を合わせて10数種類となつている。しかし,それらの装置により得られる画像の性質は,それぞれに使われている振動子や,増巾器などの電子回路,表示装置の諸特性,および走査方式の違いなどにより,かなり質を異にしている。そして,これらの装置による眼疾患の診断は,それぞれの装置で熟練した検査者の経験や主観的判断に負う所が多く,各々の装置の相互には必ずしも,同じ結果を示さない場合が見られるのが現状であり,これらの中でどの様な画像が,その疾患を正確に表現しうるか,またそれらの情報に何らの共通点があるかを見出しておくことはルーチンの検査法としての超音波診断法の普及に是非必要である。また一方,眼科の超音波診断も,その検査をTechnicianの手に委ねる方向に進まねばならない。
We developed and applied to clinical purposes a new, high-resolution ophthalmic ultrasonic equip-ment. It features high-powered, middle-calibered focused concave transducers, a compouncd system of sector and linear scans, amplification by trans-ducers with a wide-range frequency and accessory signal processing circuits such as near gain, sensi-tivity time control and filter mechanism. Our initial clinical trials showed that the new equipment is superior to conventional ones regarding the resolu-tion, sensitivity and the gradation. It enabled the reproduction of anatomically faithful B-mode images of the eye.
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