GROUP DISCUSSION
超音波
山本 由記雄
1
1都立駒込
pp.566-569
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207862
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1.試作新型眼科用超音波診断装置の特性
超音波パルス反射法を用いた,Aモード法,A,B両モード法の併用,眼軸長計測,あるいは超音波ドプラー法による眼部血流の計測など,眼科における超音波検査法はかなりの普及をみるようになり,これに伴つて,検査に用いられる超音波の機器はパルス反射法の装置に限つても,国内,国外の製品を合せて数種類にもなつている。しかしそれらの装置より得られる画像または波形の性質は,それぞれに使われているトランスジューサ,増幅器などの電子回路,表示装置の諸特性および走査方式の違いなどにより,かなりの差がみられる。そしてこれらによる疾患の鑑別は,その装置での検者の経験に負うところが多く,装置相互には必ずしも同じ結果を示さないのが現状である。したがつてこ才しら様々な画像または波形の中で,どのような質のものがその疾患を的確に表現しうるか,あるいは,これらの情報に何らかの共通点があるかを見出しておくことは必要なことである。
一方,眼科の超音波診断も,その検査をTechnicianの手に委ねる方向に進まねばならない。このためには装置の規格化はもとより,医師の指示に従い,患部の正確な診断情報を採取しうるような標準的な検査方法を確立することが必要となつてきている。
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