Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒 言
Penalization (以下P.と略す)はアトロピンとレンズ負荷による弱視斜視治療方法の一つであり,いろいろな段階的方法が報告されている。その主な適用についてはQuéré1),Catrosら2〜4)によると0.4未満の弱視にはNear P.,0.4以上の弱視にはFar P.,そのいずれでも視力の出ない場合はComplete P.,その後Alternating P.を経てSlight P.へ移行するのが基本とされる。ところが不同視弱視または斜視弱視においても弱視眼の方が遠視度が強く,弱視眼に+3Dの過矯正を行なうNear P.は眼鏡装用上適用し難い例が臨床上よくみられる。もしもこういう症例にNear P.を省略してFar P.から治療を開始して良好な結果が得られるとしたら,治療上大変有利なことであり,また治療期間の短縮,経済的負担の軽減にもつながると思われる。こういう理由からわれわれは多くの症例にFar P.から治療を開始し,その効果,適用について検討を行なつてみた。またFar P.の次の段階としてAltemating P.も省略してすぐSlight P.に移行した。ここにその結果を報告し,あわせてPenalizationの作用機序について若干の考察を加えることとする。
When it comes to penalization, several types have been introduced for treatment of amblyo-pia. According to many papers, the choice bet-ween primarily near penalization and primarily far penalization has been based on the visual acuity before treatment (0.4). But, in practice, treatment by near penalization fails in many ca-ses due to spectacle problems, mainly because the amblyopic eye is more hypermetropic than the non-amblyopic eye.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.