Japanese
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連載 眼科図譜・240
通常の眼底カメラ(直像式)を用いて撮影した未熟児網膜症
Fluorographic Studies of Acute Proliferative Retinopathy of Prematurity
高木 郁江
1
,
岡 義祐
1
,
西村 みえ子
1
Ikue Takagi
1
,
Yoshisuke Oka
1
,
Mieko Nishimura
1
1九州大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology, Faculty of Medicine Kyushu University
pp.1316-1317
発行日 1977年11月15日
Published Date 1977/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207520
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〔解説〕
未熟児の眼底周辺部撮影には,永国ら1)の発表以来,もつぱら倒像撮影法2,3)が用いられているが,この方法はかなり高度の技術を必要とし,あるいはカメラ個定のための特殊装置を設置しなければならない。また光凝固機(東独Carl Zeiss社製)付属のカメラは解像力が落ちる。私たちは未熟児網膜症で治療適応の可能性が生じてくる症例の多くは病変が赤道部あるいはその後方に存在することに着目し,これらの症例にたいして一般の眼底カメラ(Topcon TRC-FET型,Olympus GRC-ⅡS型)を用いて撮影を行ない,良い結果を得ている。
撮影に際しては原則として気管内麻酔は行なわず,自然睡眠あるいはTriclofos睡眠下に行なつている。患児を側臥位とし,介助者2名がそれぞれ頭部と躯幹を固定する。睡眠中,眼球は外転(外上転)していることが多いので,鑷子などによる眼球の固定は行なわなくとも赤道部およびそれより後方の撮影は上記カメラにより十分可能であつた。なお,撮影部位を移動させる操作を円滑に行なうために,できるだけ首振りの自由なカメラが良いと思われる。
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