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緒言
視力の他覚的認定は,傷害程度の判定上,ことに労災補償における,詐病問題と関連して,従来より重大な関心をよせられていることは,いまさらいうまでもないことである。のみならず近時,Ohm氏,Goldmann氏を草分けとする(視性眼振)を利用せる他覚的視力測定法がとりあげられ,世界の注目を浴びつつあることは,昭和32年以来,われわれならびに山地氏らが発表せるとおりである。
ところで,従来の測定装置はすべて,1)一種類の視標を用い,視距離を変えて視力を測定する方法であつて,われわれが通常測定するラ氏環視力測定法のように5mの距離で測定するのとは異なること。および,2)0.1以下の視力測定が不可能であるという欠点がある。この欠点に関して,臨眼12巻3号に発表した装置においては,まだ考慮を払つていなかつたので,本実験においては,1)刺激野の縮小,2)視距離一定にした場合の視標の作製という二点の改良を試みた。
1) Some improvements were afforded on our objective vision test apparatus.
a) Narrowing of the back ground area ; ca 1/4 of the back ground area of the formerapparatus.
b) Fixation of the objective visual distance ;5m, when testing of visual acuity above. 0.1, 3m, when testing of v. a. below 0.1.
c) Application of 5 linear test objects ; ratio of the width of the linear test object aga-inst the broken width is 1/2, standards of the test object classified to 5 degrees, corres-ponding to v. a. of 1.0, 0.7, 0.2, 0.07, 0.03.
2) The experimental condition is as follows.
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