談話室
第64回日本眼科学会総会をきいて(その1)
杉浦 清治
1
1東大分院眼科
pp.807-811
発行日 1960年3月15日
Published Date 1960/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410206935
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第64回日眼総会は昭和35年4月6,7,8目の3日間広瀬会長司会の下に長崎市活水短大講堂に於いて開かれた。総会の前日理事会及び評議員会があり,昭和37年度総会のことが決められた。会長は藤山教授(北大),特別講演は浅山教授(京大),宿題報告はERGの臨床的応用で,担当者は米村大蔵助教授(金大),中島章助教授(順大),永田誠講師(京大)の3氏である。尚前年からの懸案であつたアジア・アフリカ眼科学会の日本誘致は見送られた。
前日までの悪天候がからりと晴れて第1日から連日絶好の日和に恵まれた。ポンポン蒸汽の音に目を覚されるのも,いかにも港町に来たという感じである。今年は観光的にも魅力のある土地だけに遠来の参加者も多く,御同伴風景もあちこちに見受けられた。これは誠に結構な傾向であるが,半面こうした機会でもなければ仲々連れ立つて出掛けることも難しい現状を示していることでもあつて,日本の眼科医家の生活もいろんな意味でもつと余裕のあるものにしてゆきたいものと思う。
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