綜説
第61回日本眼科学会総会に出席して
桐沢 長徳
1
1東北大学
pp.989-994
発行日 1957年7月15日
Published Date 1957/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410206096
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今年度の日本眼科学会(第61回)は5月17,1819の3日間,岐阜市公会堂に於て開催されたが,幸い好天に惠まれ,しかも,従来に見ぬ多くの外人学者の参会もあつて学問的にも大きな収獲を収めた。岐阜市は学会開催地としては比較的小都市でもあり,且つ新制大学に於て総会を開くのは戦後も始めてである上,学会運営の形式についても昨年の評議員会以来何かと論議や問題が多かつたので,蓋をあけて見るまでは幾分の心配を抱いだ者もないではなかつたが,愈々実際に開いてみるとすべての杞憂は完全に吹き飛んで明朗な学会となつたことは誠に御同慶の至りであつた。しかも有名な鵜飼を以て鳴る天下の観光都市であるだけに県市側から寄せられた後援も大きく,会場前の歓迎アーチや,懇親鵜飼の際の慶祝花火など,多数の参会者の眼を楽しませるのには充分であつた。これに答える交歓の意味で催された「市民眼科の夕べ」や「医師会医学講演会」も新しい試みで,これらを斡旋企画された清水会長の御苦労には会員一同と共に心からの謝意を表するものである。
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