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序
トラコーマの客観的診断法としての血清学的診断は種々試みられている。即ち,補体結合反応については既報1)の如くであるが,これと共に,他の一つの方法である皮内反応も,古くより試みられている。即ち,Tricoire2)(1923)によつて罹患結膜のトラコーマ顆粒の生理的食塩水乳剤にヨードチンキを加えたものが抗原として調製され,之により,トラコーマ患者3例疑わしいもの及び急性結膜炎3例に皮内反応を行い,トラコーマのみ陽性であり他は陰性という結果を得て,特異性があるとした。しかし,この抗原はその後追試され,賛否両論がある。特異性ありとするものにはMikaeljan3)(1927)が74例のトラコーマと,50例の対照に皮内反応を行つて68%の陽性率を得たということや,又Sédan4)(1932)は64例中40例(約62%)の陽性を得て,中でも13例は著明な丘疹を認めた。
Danilewsky5)(1938)らも同様の抗原で高率に陽性に出たとしている。之に対し,Gala6)(1929)は,237例のトラコーマ181と例の対照に実施して,結果は陰性であり,特異性なしとしている。Belot7)(1931)も又,400例に実施してトラコーマで陽性に出るが非トラコーマでも52%,急性結膜炎では39%,慢性結膜炎では46%陽性に出て,特異性を認められないとしている。
The mice brains, which were infected by the mouse fixed trachoma virus, Arakawa and Kitamura isolated, were made a 10 per cent suspension with phosphate buffer solution (PH 4.0). The suspension is frozen and thawed once and centrifuged at 4000rpm for 20m. The supernatant fluid was diluted in PH 8.0 phosphate buffer of ten-fold original volume.(Final P.H 7.4)
This solution was intradermic antigen
0.1cc Antigen was injected intracutaneously.
The reaction of injection was read after 48 hs.
This examination was made for both patients suffered from trachoma and conjunctivitis and healthy man.
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