臨床実験
反覆再発を繰返した球後視束炎
長南 常男
1
,
能登 富士也
1
Tsuneo Chonan
1
,
Fujiya Noto
1
1東京医科歯科大学医学部眼科学教室
1Dept. of Ophth., Tokyo Medical & Dental University.
pp.1321-1325
発行日 1958年10月15日
Published Date 1958/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410206464
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1866年Von Graefeが始めてretrobulbareNeuritisという名称を使用して以来,欧米諸国に於ても,又わが国に於ても種々論議されつゝ,未解決のまゝ現在に至つている。その病因として一般に挙げられているものは,感冒,伝染病,副鼻腔疾患,眼窩先端部疾患,脳底疾患,視束脊髄炎,多発性硬化症,散在性脳脊髄炎,汎発性軸索周囲脳炎,視交叉部蜘網膜炎等である。
我々は臨床的に球後視束炎と診断された症例に於て,開頭した結果,視交叉部蜘網膜炎を確認した一例を経験し,所謂鼻性球後視束炎との関連につき些か考按するところがあつたので報告する。
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