Japanese
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臨床実験
プリビナの使用経験—倉知教授就任十五周年祝賀論文
An Appliance of Privina
井口 正己
1
Masami Iguchi
1
1金大眼科
1Dept. of Ophth., Kanazawa University School of Medicine
pp.1380-1382
発行日 1957年11月15日
Published Date 1957/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410206175
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I.緒言
Privina (以下Prと略記する)は,2-(α-na-phthyl-methyl)-imidazolinの硝酸塩で,構造式は下記の通りである。その結晶は白色で,融点は252°〜253℃であり,水には約10%迄溶ける。その血管収縮作用は,Meier & Muellexによれば,家兎の耳血管で試験した所,Adreralin (以下Adと略記する)より強力で,かつ3倍も長く持続することが認められたと云う。又,Prを粘膜に使用した際にも強力な血管収縮作用が認められる為に眼科でも賞用せられ,既に,Babel, Fanta,Hurwitz & Thompson, Lohr, Heinz,池田,伊藤,須田,田地野,今野等により使用成績が報告され,その優秀性が高く評価されている。
余は,0.05%等張水溶液となつている市販のPr液(0.002%のSodium ethyl-mercuri-thio-salicylateを防腐剤として含有する)を使用し,0.1%及び0.05%Adとその効果の比較を行い,併せて臨床に使用して若干の知見を得たので以下に報告する。
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