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緒言
角膜は透明な組織であり,而も血管を有しないことを特徴とするが,然し角膜血管新生を伴う疾患の数は多く,疾患により形態学的にも夫々その特徴を有している。又新生血管の進行,退萎の如何が,診断,予後の指針を獲ること極めて多く,その観察は重要である。而して角膜に血管の新生する原因機転を知悉することが,その基礎疾患の治療に資するのは言を俟たない。
然るに,その発現機序に就ては,幾多の先人が,或は細隙燈顕微鏡的に,或は病理組織学的に,真摯なる研究努力を重ねて来たのであるが,未だ一定の学説を得るに至らず猶研究の余地を残している。私は角膜血管新生機転の一端を知らんとして実験的に角膜血管新生を生ぜしめ,その正常機能の障碍せられた場合に於ける角膜の組織呼吸,並びに好気性解糖について研究し,聊かその知見を得たので茲に報告する。
The experiment on metabolism of the cornea in vascularization was done in adult rabbits with Warburg's manometer. On the cornea into which intralamella neutral isotonic alloxan fluid (3.9 per cent) 0.3cc to 0.5cc was injected ; rates (QO2M,QO2) in aerobic glycolysis and respiration of the cornea between and seven days after injection have been measured by new Warburg's method.
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