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第1章緒言
高血圧,動脈硬化症などの循環器障碍に関する問題は従来より数多く論議せられ,網膜中心動脈血圧測定がその診断治療予後判定の上に重きをなして来た。
然るにその測定方法として,測定の簡易化及び測定者の主観の僅小化を目標として,先きに著者等が電気眼底血圧計を発表して以来,電気眼底血圧計が一般に利用されるに至つた。而して描写された脈波は動物実験によつて網膜中心動脈に由来するものである事が判明した。従つてこの脈波を解析する事により,従来の如く検眼鏡を用いないで,網膜中心動脈の状態を知る事が出来る筈である。然し之には角膜及び鞏膜の年令による弾性率の相違の問題がある訳であるが,一応網膜中心動脈の状態を現わしているものと解釈して,健康者を年令層に分け,その各年令層間に於ける脈波成分の相違と,網膜中心動脈血圧との関係を知る事が出来たので之を発表する。
For the better grasping of the physiologicalstatus of the central retinal artery the central retinalartery waves were recorded by the electric retinal artery sphygmotonometer and analysed by the method repoted previously. The mean value of blood pressure and central retinal artery pressure for each age in 100healthy persons for each age increased after 3rd dec ade and became maximum in 5th decade and decreased slightly after 61 yr. old.
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