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緒言
先天性色覚異常に対するリハビリテーションを目的として,東北大学医学部生理学教室本川弘一教授が研究された網膜の電気生理学理論のうち,色光共鳴周波数電流1)と網膜の色過程2)から着想をえて,これを臨床的に応用することを企図して,先天性色覚異常者に対して,赤色光(650nm)および緑色光(515nm)の共鳴周波数77cpsおよび42.5cpsの正弦波交流を3秒交代に,湿電極を用いて経皮的に網膜の中心部へ通電する選択刺激周波訓練を試みて,その基礎的理論,訓練装置の電気的構成ならびに実験症例について,第1報3),第2報4),第3報5)として報告した。
その後,これを家庭用として小型化するために,回路をトランジスタ化し,スイッチング回路を採用し,電圧波形を短形波に,電源に乾電池を使用して,「サンビスタ」と命名し,1965年10月に厚生省認可(40B第188号)〔医師の指示により使用〕となり,同年11月以降,指導医制によつて指導医師の検査,指導,管理の下においてのみ,一般の希望者にこの訓練を実施させることになり,その後1カ年間の成績を第4報6)として報告した。
A long-term follow-up study was made of a possible improvement in congital defective color vision (dichoromatism) in 198 subjects treated by application of electric stimuli with alterna-ting current of the resonating frequency (77 and 42.5 Hz) corresponding to red and green.
This form of treatment is based upon the selective excitability of the human retina in duced by alternating currents of suitable fre-quency that resonates with that of particular colors.
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