座談会
全身疾患と眼—その全体像把握のためにその9小児疾患と眼
鴨下 重彦
1
,
湖崎 克
2
,
植村 恭夫
3
,
田村 昭蔵
4
,
三島 済一
5
1東大小児科
2大阪市立小児保健センター眼科
3慶大眼科
4慶大産婦人科
5東大眼科
pp.596-607
発行日 1974年5月15日
Published Date 1974/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205123
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三島(司会)私,学生時代に小児科の講義に出たとき,冒頭に,子どもというのは小さな大人ではない,別の世界があるんだから,ぜんぜん違つた心構えでみないと誤ることが多い--といわれたことを記憶しております。毎日の臨床をやつていて,子どもの眼の疾患くらい,私にとつてはさつぱりわからないものはないので,やはりこれは違う世界だなと思うわけです。今日はそういう子どもの病気について,われわれが日常どういう考え方でもつて子どもに接して,これを診療していつたらいいか,あるいはまたわれわれの知らない最近の発展についておうかがいしたいと思いまして,その道の専門家であられる東大小児科の鴨下先生,慶応大学産婦人科の田村先生,それからわれわれの仲間である,しかも小児眼科を専門にやつていらつしやる植村,湖崎両先生においでいただきまして,これからお話をうかがいたいと思います。
まず子どもをみるときに,子どもというのはいつたいどういうものかを知つていないと診療できないと思いますが,生まれてから,大人になるまでの間に非常に激しい移り変りがあると思いますが,そういう点について,鴨下先生からうかがいたいと思います。
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