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特集 第24回日本臨床眼科学会講演集 (その1)
学会原著
網膜剥離手術後における黄斑部異常所見例の検討
Lesion of Macula Following Detachment Surgery
三島 恵一郎
1
,
津田 寅雄
1
,
白井 彰
1
,
高久 功
1
Keiichiro Mishima
1
,
Torao Tsuda
1
,
Akira Shirai
1
,
Isao Takaku
1
1長崎大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology, Nagasaki University School of Medicine
pp.1187-1198
発行日 1971年4月15日
Published Date 1971/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204561
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緒言
われわれは最近,網膜剥離手術後に網膜は復位しているに拘らず,突然黄斑部に皺襞を生じ,変視症,視力低下をきたす症例を数例経験した。外国ではこれらをPostkoagulative Ma—culadegeneration1),Sternfaltenretinitis2),Postkoagulative und internoretinale Fibro—plasie mit Maculadegeneration3),Macularpucker4)などと称し,わが国では福地,坂上が網膜剥離手術後にみられる黄斑部皺襞形成として報告している。しかし,このような変化は,網膜剥離手術後や予防的光凝固後のみでなく,特発的に発生することも知られているが,未だその原因については不明な点が多く,定義自身も明確にされていない。
したがつて,われわれはいわゆる網膜剥離手術後の黄斑部皺襞形成例とこれに類似した黄斑部異常所見例を比較検討し,その成因ないし,その他の黄斑部異常所見との関連につき検討を行なつた。
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