Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
グルタチオン(GSH)は1888年フランスのDeRey-Pailhdeにより発見されたが,1921年Hop—kinsにより再発見されるまで,その存在は忘れられていた。Hopkinsは酵母,肝臓その他の生体組織よりGSHをとりだすことに成功し,その後彼はGSHを結晶として取りだし,第1図に示すようなγ—L-Glutamyl-L—Cysteinyl-Glycineの3個のアミノ酸より成るtripeptideであることを明らかにした。
GSHは動植物,微生物の間に広くしかも大量に存在することより,その生理的,生化学的機能はなにか重要なものであると推察されるが,確定的なことはいまだ不明な点が多い。主として還元型(GSH)で存在することが特徴であり,みずから還元型(GSH),酸化型(GSSG)の間を相互に転換し生体酸化に関与している。これはSH基による酸化還元反応であるが,このほかGSH作用として,(1) SH酵素またはその他の細胞成分の保護あるいは不活性化,(2)いくつかの酵素の助酵素的な役割を果し,(3)メルカプシール酸生成およびその他の解毒作用への関与,(4)細胞分裂,細胞の増殖などにおけるなんらかの役割等が認められている。
Anti-allergic effect of glutathione was obser-ved in allergic keratitis which was induced by 2 % ovalbumin injection (i.v.) to rabbit. The therapeutic effect of GSH was compared with other anti-inflammatory agents which were antihistaminic agent (Entra : Tripyrrolodino hydrochloride), antiplasminic agent (Transamin : Tranexamic acid), artificial adrenal cortex hormone (Rinderon : Betamethasone disodium phosphate),and primary anti-inflammatory agent (Riripen : Benzydamine hydrochloride).
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.