Japanese
English
特集 網膜と視路の電気生理
先天性夜盲症
Nyctalopia
窪田 靖夫
1
Yasuo Kubota
1
1千葉大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology, Chiba University School of Medicine
pp.9-13
発行日 1971年1月15日
Published Date 1971/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204426
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はじめに
ERGおよびEOGが眼科臨床上,諸疾患の診断に,あるいは予後判定に有用な検査法であることはすでに周知のところである(ここにいうEOGは,網脈絡膜の静止電位の明暗による変化を追求するところの,網脈絡膜機能検査法としてのEOGである)。他面また,ERGおよびEOGは諸疾患の本態を解明する上で大きな役割を果してきた。
特に先天性夜盲症の診断においてERGおよびEOGは重要である。それは各種の先天性夜盲症がおのおの個有のTypeのERGを有しているからであり,先天性夜盲症の診断について「他のすべての検査を省略しても,ERGのみで診断を確定し得る」といつても差しつかえない。この点について浅山ら1)も同様な見解を述べている。ERGは眼科臨床上routineな検査法となつてきているが,特に先天性夜盲症の診断に当たつては必要欠くべからざる検査である。また,EOGも先天性夜盲症の進行性の有無,程度の決定に是非必要な検査であることが知られている。
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