談話室
東アフリカの眼科事情
青木 功喜
1
Koki Aoki
1
1北海道大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology School of Medicin, University of Hokkido
pp.1450-1452
発行日 1969年12月15日
Published Date 1969/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204197
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私はエチオピア帝国アスマラ市にトラコーマ研究のため,約1年にわたつて生活することができた。この間エジプト,スーダン,ソマリア,タンザニア,ケニア,ウガンダという熱帯東アフリカ諸国の眼科事情を少しく知り得たのでこれらについて以下紹介したい。
この地域は赤道下でも,いわゆる高原地帯と平地とでは全く気候の様相を別にしている。すなわち,エチオピアより始まつている高原地帯はタンザニアまで続き,このためエチオピア,ケニア,ウガンダ,タンザニアは,気温が年中日本の秋のようにさわやかでしのぎやすい。これに対してエジオピア,スーダン,ソマリアはいわゆる熱帯性気候で40C°を示すこともまれでなく,きわめてむずかしい生活環境を呈している。
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