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I.緒言
角膜移植術に関する諸研究の進歩は,近時著るしく進歩した分野の一つであり,もつとも論議の激しい分野の一つであろう。しかして,その手術結果も,年々,成績も良くなつて行きつつあるが,同時に,特に表層移植術の適応の拡大と,成功率の上昇は,著るしいものと思われる。最早表層移植術は,日常気軽に,よりしばしば行なわれるようになることは,必至である。ところが,この表層移植術の表層移植片を採取する技術は,相変らず,新鮮な角膜の場合は眼球をガーゼでつつんで鷲掴みにする方法であり,保存角膜の場合は,わが国では,一般にガーゼと綿球のボールに保存角膜を縫いつけて,助手の手を煩わせながら採取するのが,実状のようである。しかし,綿球の大きさや,硬さの不適当や,助手と術者の意が思うように一致しなかつたりで,仲々やつかいなものであり,時として穿孔してしまう場合も少なくない。
そこで,著者は固定の確実な,また術者以外の手を要せず,安心して牽引糸を引ける採取台を,工夫創作し,かつ円鋸創の深さが,非常に見やすいように設計したので,ここに紹介し各意のご使用を推奨する。
The writer invented a new instrument for obtaining lamellar grafts for keratoplasty. The instrument consists of four parts :
(1) main tube
(2) cap with four thorns for fixating the preserved cornea
(3) black colored plastic or silicon corneal pillows (there are 3 kinds of size)
(4) weight plate.
As the corneal pillows are made of black colored plastics, the operator using this instru-ment can easily see the depth of trephining corneal wound using the violet illumination with a drop of 2% Fluorescein solution. And he does not require any assistant during pre-paration.
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