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特集 眼科臨床における診断・治療上の困難例
ヒステリーの疑われた垂直眼振の1例
A case of vertical nystagmus of suspected hysterical origin
鈴木 宜民
1
,
北沢 克明
1
Yoshitami Suzuki
1
,
Yoshiaki Kitazawa
1
1千葉大学医学部眼科
1Department of Ophthalmology, School of Medicine, Chiba University
pp.1395-1399
発行日 1964年12月15日
Published Date 1964/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410203088
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Ⅰ.緒言
自発性撞突状垂直眼振(spontaneous jerkvertical nystagmus)は,耳科及び神経科的疾患の一症状として見られることは必ずしも稀ではないが,これが後天的疾患の主徴であることは稀であると云われている1)。
我々はOscillopsia2)を主訴として外来を訪れた患者に自発性垂直性眼振を認め,その病因を種々検索する機会を得た。而してその原因に関しては必ずしもこれを確認することは出来なかつたが,垂直眼振は,わが眼科領域には未だ1例の原著報告も無い程19)の極めて珍らしい例であるので,以下その得た成績について述べてみたい。
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