Japanese
English
臨床実験
眼科領域におけるVerinaの使用経験
Ophthalmic use of Verina
清水 金郎
1
,
真田 知彰
1
,
久保 敏雄
1
,
遠藤 成美
1
,
西村 紘子
1
,
浅谷 浩正
1
Kaneo Shimizu
1
,
Tomoaki Sanada
1
,
Toshio Kubo
1
,
Narumi Endo
1
,
Hiroko Nishimura
1
,
Hiromasa Asaya
1
1東京医大眼科
1Department of Ophthalmology, Tokyo Medical College.
pp.865-868
発行日 1964年7月15日
Published Date 1964/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202993
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Ⅰ.緒言
元来,眼科領域においでは循環障害に因る疾患は比較的多く,従つてVasodilatorとして各種血管拡張剤が数多く用いられて来た。
Verina (Nylidrin hydrochloride)は1950年Kulz及びSchneider1)に依つて合成されたAd—renaline誘導体であつて著しい血管拡張作用があり,そして又,主に末梢筋肉部の循環血量を増加せしめる効果がある。本剤はレイノー氏病,血栓性静脈炎等の身体末梢血管の循環障害に用いられて来たが,1956年Jacobson及びBasar2)がVerinaを内服せしめた正常人のERG所見より,本剤が脳血管を拡張させ,その流血量を増大させる事を示唆して以来,Verinaの薬効が再認識される様になつた。今回我々は,本剤を使用する機会を得たのでその結果について報告する。
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