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特集 第16回日本臨床眼科学会号(3)
一般講演
白内障全摘出術後における硝子体ヘルニアについて
On the vitreous herniation following intracapsular cataract surgery
田中 直彦
1
,
森 富喜子
1
Naohiko Tanaka
1
,
Fukiko Mori
1
1横浜市立大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology, Yokohama University, School of Medicine
pp.419-420
発行日 1963年4月15日
Published Date 1963/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202692
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- Abstract 文献概要
白内障全摘出術後の前房内硝子体ヘルニアについて,その程度が手術後一定期間経過するとどの様な消長を示すか又,ヘルニアの程度と年齢との関係について検索した。ヘルニアの程度は硝子体膜が虹彩面と平行するか又は虹彩面より後退位にあるものを(一),やや凸面をなすもの(±),前房の深さの凡そ1/3まで出ているもの(+),1/2位のもの(++),2/3以上を(+++)とした。
白内障全摘出術を行つた40〜80歳代の100例の術後1カ月未満におけるヘルニアの程度と,その同じ症例について更に一定期間経過後の程度を比較すると第1表の如くであつた。ヘルニアの程度の増減についてみると,6カ月〜6年後において減少したもの51%,不変37%,増加7%,硝子体膜のこわれたもの5%であり硝子体ヘルニアの程度は期日の経過と共に減少するものが多いことがわかつた。
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