臨床実験
進行性老人性繊維樣虹彩実質萎縮症(口絵参照)(Iridoschisisについて)
野寄 達司
1
,
神吉 和男
1
1順天堂大学医学部眼科
pp.1219-1221
発行日 1955年10月15日
Published Date 1955/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202351
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緒言
進行性老人性繊維様虹彩実質萎縮症は特異で,しかも極めて稀な疾患である。1922年に初めてSchmittが特殊な病変として報告して以来,現在に至る迄欧米でも僅かに13例の報告を数えるに過ぎない。我国においては未だ本症の報告例が1例もなく,従つて紹介されていない。
本症は老年期に好発し,両眼虹彩の下方1/4に特異な虹彩実質の萎縮性変化をおこすものであつて,その状態はあたかも虹彩実質層が鼠にかまれた後の様に分裂し,繊維様の萎縮を生じている様にみえる。
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