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斜視特に外斜視の場合両眼の前転法と後転法を行つて未だ不充分の場含,後転法の効果促進の方法が考えられる。これには色々な方法がある。例えば上下(筋の走行と直角)に切開した結膜を普通の様に左右に縫合しないで上下に縫合するとか効果促進絲をかけて,眼球を筋の作用と反対方向に回転させるとか,色々な方法があるが一番確実と思われる方法としては,先月「オーストラリア」のAnderson氏が東京の集談会で講演した様に,外直筋の腱を切断した後,鞏膜に縫合癒着する方法がある。然し最も簡単な方法としては,腱を切断した後結膜を縫合しないで,その盤放置して置くことである。此の方法から出発して更に効果を確実ならしめる為に,私は次の如き方法を考案した。即ち,角膜の外方約5粍の処,外直筋の腱の附着部の結膜を上下に約7〜8粍切開して腱を切断する。この結膜の切断部の外方約3粍位の処に図の如く,やはり上下に結膜を切開し,縦7粍,幅2〜3粍の結膜の無茎弁を切除する。この無茎弁を前の腱を切開した部分の結膜の切開面に移植する。又,無茎弁を切除した部分は左右に縫合する。無茎弁の幅が2粍以下の場合は移植は困難であるから移植しないで,腱の切断の部分の結膜はその儘放置して鞏膜を露出させ,無茎弁を切除した部分の結膜だけを縫合する。
Failure of tenotomy in surgical correction of strabismus generally results from the rapi-dity with which the recovery of the tendon take place at the site of that severence. To obviate such a rapid recovery and return to the condition that existed preoperatively the author suggests a method whereby, a non-pedicled, flap transplant of conjunctiva be inserted at the cut end of the tendon.
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