Japanese
English
臨床実験
Kimmelstiel-Wilson氏症候群に就て
Kimmelstiel-Wilson's Syndrome. (Clinical and Histochemical Studies on a Case)
奧田 觀士
1
,
辻 昭二
2
,
松本 萬輔
3
1岡大眼科
2国立岡山病院眼科
3国立岡山病院内科
pp.606-608
発行日 1954年5月15日
Published Date 1954/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201876
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糖尿病に著しい腎症状即腎性浮腫,蛋白尿を伴い,高血圧を有する患者を見る事がある。Kim-melstiel及びWilson9)は1936年此の様な患者例の剖検より,其の腎糸球体に特徴のある硝子様変性を発見し,之をintercapillary glomerulosc-Ierosisと名附け,他種の腎病変とは明かに区別し得る事を述べた。以来多数の症例が追加され,斯る症候群をKimmelstiel-Wilson氏症候群(以後K-Wと記す)と呼ぶ様になつた。
一方糖尿病に屡々特有の網膜病変を伴う事は古くから知られて居り,最近次第にその合併率が増加しつゝある事が特に注意されている。此の網膜病変がその血管,殊に細動脈及び毛細血管の変化に由るもので(Ballahtyne及びLoewenstein,1943),斯る網膜病変を持つ患者の大多数に前記の特有な腎病変を合併する事が明かにされた。(Ashton,1949.Friedenwald 1948)
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