臨床實驗
一新眼球加重試験に就いて
田口 光一
1
1日本医大眼科
pp.423-441
発行日 1954年3月15日
Published Date 1954/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201819
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緑内障に対する研究は古今東西に於て広範に行われて来た。最近では特に新知見が加えられて来ているが,現在その代表的なものはDuke-Elder,Hermann・Elmyn, Goldmann等の説であるが,いずれも決定的なものとは考えられない。
我々も又これが本態と早期診断に就き研究を行つておるが,私は負荷試験が緑内障研究の重要なる示針を為すものと認め,一連の負荷試験の中より加重試験を取上げた。加重試験に就いては,その1法である須田氏の行なつた方法は中村康教授もその重要性を認めている。私の加重方式は人眼角膜上に直接行い,且つそれに依る眼球の態度を連続描記する装置を試作し,これに依り実験を行なつた。眼圧の連続描記に就ては各種のマノメターに依るものとトノメターに依るものがあるが,前者は人眼には適しない。トノメターに依るものは各種の電気トノメターが試作されているが,私は眼圧自体の測定を目的としていないので,単に加重に依る変動を描記し得れば良いので操作上槓杆トノメターを試作連続描記を行なつた。
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