Japanese
English
綜説
胸部交感神経節切除術(後方到達法)の一新術式
New Method of Thoracic Sympathetic Ganglionectomy
山田 憲吾
1
,
服部 奬
1
,
阪本 謙一
1
Kengo YAMADA
1
,
Susumu HATTORI
1
,
Kenichi SAKAMOTO
1
1徳島大学医学部整形外科教室
1Orthopedic Surgery of Medical School Tokushima University
pp.537-540
発行日 1957年7月20日
Published Date 1957/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202010
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
1.はしがき
胸部交感神経切除術は歴史的には1899年Fra—ncois-Franckが狭心症に対し,これを実施したのを初めとし,その後1929年Adson及びBro—wnが上肢の血行障碍改善の目的で行つた.又悪性高血圧に対し1925年Rowntree等が腰部交感神経節切除術を,更に1934年Craigが横隔膜下内臓神経切除を試み,其の後胸部神経切除術が行われるに至つた.
戸田教授は気管支喘息,多汗症,腋臭等にも胸部交感神経節切除を行つた.かくの如く本手術の対象となる疾患は多いが,現在では主として上肢の交感神経支配遮断の目的で行われている.しかも下肢に対する腰部交感神経節切除術に比較すると上肢に対する手術は一般に億劫がられるものである.
Copyright © 1957, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.