臨床實驗
胸廓成形術による大出血後に起つた視力障碍と4分の1半盲
逸見 和雄
1
1群大眼科
pp.949-951
発行日 1953年11月15日
Published Date 1953/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201655
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
失血の後に視力障碍の起ることはすでにHipp-ocrates時代から記載があり,外國においては之に關する報告はかなり多く,最近約10ヵ年間だけでも約10例の記載がある。然るに我國では,大正12年增田氏の子宮出血後に起つた中心暗點を伴う視力障碍,次いで神田氏の胃出血による同名性半盲,福岡民の胃出血による1眼の視力障碍と視神經萎縮の3例があるに過ぎない。私は大出血を伴つた胸廓成形術直後に視力障碍を起し,その恢復後4分の1半盲を始している患者を觀察する機會を得たので報告する。
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.