臨床實驗
漿液性虹彩及び鞏膜炎の前房隅角鏡所見に就て
河野 辰雄
1
1日大眼科
pp.753-755
発行日 1952年10月15日
Published Date 1952/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201287
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緒言
フランソワーの報告によれば萄葡膜炎で2次的に眼壓が上昇した13例の前房隅角鏡所見にて虹彩根部の癒着或は滲出物で隅角が閉塞せられたと思はれるもの4例を認め殘り9例の中6例では隅角に特別の變化は認めなかつた。梶ケ谷氏は鞏膜炎の隅角所見に初期の炎衝の強い時にはシユレム氏管の充血を著明に認めたが1ケ月の治療期間中充血は消失或は再現した。滲出物は一部機質化して絮片状に遣る。虹彩根部に結節状痕跡が若干みられたと報告してゐる。私は漿液性虹彩炎3例,鞏膜炎1例,上鞏膜炎2例,計6例の隅角を觀察し得たので報告する。
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