臨床實驗
眼結核のレ線照射治療に關する實驗的研究(第1編 豫備實驗)—實驗的眼結核の臨床的觀察/眼結核のレ線照射治療に關する實驗的研究(第2篇)—深部治療用レ線發生装置に依る治療成績
村田 正夫
1
1京都大學眼科教室
pp.627-641
発行日 1952年8月15日
Published Date 1952/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201245
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序言
結核性疾患に對しレ線照射が時に著效を奏する事は既に一般に認められる處であつて,之を歴史的に觀ると既に1897年Kummel, Freund, Schiff1)等が尋常性狼瘡に,Sinapinusが腹膜結核に試みたに始り爾來各種の結核性疾患に應用せられその報告は極めて多いがこれを摘録すればBergo-nie u. Teisser (1898)1), Hilpert (1922)2)Steph-an (1921)3) Bacmeister (1913, 1917)4)は肺結核に,Lorey (1922)5)は腎,膀胱結核に,Gál (1933)6)は婦人生殖器結核に,Wllliams pusey (1902)1)は淋巴腺結核に,Freund (1921)7)は睾丸副睾丸結核に,Lannelongue (1897)8)Baisdh (1911,1913)9)は外科的結核に,Kirmisson (1897)1)Ise-rin (1910)10)は骨,關節結核に應用して夫々效果を認めている。
一方眼結核に就て觀るとJendralski (1921)11)Birch-Hirschfeld (1922)12)以來臨床治驗例は極めて多いがレ線照射の適量が眼結核の各種の病型,時期に從つて異るべきは容易に想像せられる處であるにも不拘,この適切な照射條件に關しては從來の業績はなお不滿の點が尠くない。
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