銀海餘滴
クレーデ法(助産婦雑誌第1卷第1號)
中島 精
1
1慶應大學
pp.231
発行日 1952年3月15日
Published Date 1952/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201099
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問 クレーデ氏點眼法の代りにペニシリンを用いると宜しいという事ですが,どうするのですか。
答 ペニシリンは水溶性のもので1c.c.中に3000乃至5000單位に溶かしたものを2-3滴沐浴後に滴下し,その後3-4時間毎に2回(1回でも宜しいという人もある)滴下します。即ち合計3回行わなければならぬという事が,忙しい開業助産婦には困難です。毎日ペニシリンを使つている病醫院であれば宜しいが1週間以上たつとペニシリンの效力が弱りますから,その度に新らしいのをつくらなければなりませんから費用がかかります。ペニシリン軟膏丈で充分かどうかは未定の問題で軟膏が使用出來れば便利です。尚ペニシリンの利點は硝酸酸性結膜炎を作らない事,他の眼疾患にも使用出來る事,硝酸銀の如く食鹽水綿で拭う必要のないこと等です。
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