臨床實驗
輻輳性過調節症
小口 武久
1
1桐生厚生病院
pp.382
発行日 1951年6月15日
Published Date 1951/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200873
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高度外斜位眼に於て輻輳不全が強くなると之が調節に影響を及ぼし,比較輻輳力を超えた輻輳刺戟に相當した假性近視が起り,兩眼視力が片眼視力に劣るという奇妙な現衆が起る事がある。斯樣な症例に就ては既に10數例の報告があるが,未だ2,3疑義の存する點もあり,私が經驗した症例を掲げて少しく述べて見度いと思う。
症例1.28才,♂,外斜位,右6mm,左4mm,ぼんやりしていると右が外斜する。マドックス法,5m右交叉13度,左交叉13度,30cm,右同側5度,左同側5度,視力,片眼,右0.1(0.4×−6.0D=Cyl.−2.0D→)左0.3(1.2×−1.5D),兩眼,0.1(0.1×前記眼鏡)(1.0×右−8.0D左−8.0D=Cy1.−2.0D→)此の眼鏡で片眼宛の視力は,右0.4,左0.1。
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