保險のしをり
社会保障制度の医療
pp.499
発行日 1950年11月15日
Published Date 1950/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200727
- 有料閲覧
- 文献概要
社会保障制度の公衆衞生とは,あまねく國民に対して体位の向上や疾病の予防を計るために保健衞生活動のことである.但し,環境衞生や衞生取締行政などは含まない.また医療とは診療や藥剤の支給など一般的医療行爲及び施設のことであるが,何ずれも社会保障の立場からなされるものであり,特に医学や藥学の進歩にともない医療や医藥品の内藥の向上とその公共性を高めるようなものでなけれでならない.社会保障制度はかかる公衆衞生や医療を全面的にとり人れ,その面においては全國民に公平にあまねく適用せんとするものであるそのためにさし当り國民疾病の現状よりみて特に結核,寄生虫,性病などについて対策を強化し,年次計画をもつて,これらの予防や医療に関する施設の整備拡充をはかり高系的な組織の完成に努めなければならない.
公的医療機関や私的医療機関は本制度に協力し,これに從事するものの生活安定をはかる必要がある.
Copyright © 1950, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.