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こわれた螢光燈に注意なさい
pp.28
発行日 1950年1月15日
Published Date 1950/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200508
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リーダーズダイジエスト24年11月号に表題の樣な記事が出てゐる.我々眼科医は常日頃通常の電球も破片硝子が薄くて小さくて眼に入つたり或は負傷口に入つたりして取り除くのに苦勞するのに,又々大いに苦勞するものが出てきた.同記事によると螢光燈の硝子の面には燐の化合物が塗布してあるのである.だから螢光燈硝子の破片で傷つくと燐の化合物が傷面に入る事になる.燐の傷がなほらない事は我々耳にたこが出來る樣にきかされた.思い出してもいやな事,防空演習警防團等で(若い方は軍医として)燐化合物の射彈や毒瓶斯の傷面がなをらぬ事はよくよく聞かされた.又その燐が出てきたのである.螢光燈はどんな山間でも田には誘蛾燈として日本國中にあるあの廢物を子供などがおもちやにしてけがをする事は随分考えられる事である燐が少量でも眼に入つたら特に注意して処置しなければならぬ.
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