臨床講義
駆梅療法中に起った視神経の變化
中島 実
1
1名古屋大学
pp.544-547
発行日 1949年12月15日
Published Date 1949/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200498
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大平洋戰爭が終つてから,我國には花柳病が甚だしく増加し,戰前暫くの間は極めて稀であつた種々の時期の梅毒性眼疾患が見られるようになつた.特に最近目につくのは駆梅療法を受けている間又は一クール位終つた後に現われる梅毒性疾患である.不完全な駆梅療法後暫くして起る烈しい乳頭炎はサルバルサンが発見せられてから屡々観察せられ神経再発症として注意せられていたが,駆梅療法中又は後に起る梅毒性眼疾患はやはり視神経に変化を生するものが大部分で,他の部分の変化は稀にしか起らない.
第一例.26歳女(磯部)
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