臨牀實驗
トラコーマに對する温湯療法
鎌尾 保
1
1熊本醫大眼科
pp.148-150
発行日 1949年4月15日
Published Date 1949/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200347
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緒言
昔からトラコーマに對しては,非常に澤山の治療法があげられてゐるが,大別して,藥物を用ひる洗眼法と,手術法とに分けられる。而して洗眼法のみによると非常に長期間を要する缺點があり,手術は治療を促進するけれども,一方手術は術式によつては瘢痕を殘す缺點があつた。それで現在では魚皮掻過,カイニング,等の輕い方法が好んで用ひられてゐる。而してこれ等の手術はいつれも治癒促進の方法であつて,根治手術ではないのである。
さて,これ等の藥物的効果を加味した機械的洗眼や,手術が何故有効であるかについては,今迄は經驗的にその有効な事が知られてゐたのみである。
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