臨床實驗
所謂急性期トラコーマなる名稱に對する疑義
大石 省三
1
1山口医大眼科
pp.20-22
発行日 1951年1月15日
Published Date 1951/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200756
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周知の如くプロワツエク氏小体(プ小体)の感染によつて起る結膜炎は急性又は亞急性に始まるので,トラコーマ(ト)の原因がプ小体である,とト病原一元論を主張する人々は,この急性発炎時期をばトの初感染期として急性期トと呼び我々が從來トと定義した,慢性肉芽性結膜炎は既に第二期たる慢性期に移行したものを指すので,急性期トに対して,改めて慢性期トと區別して呼称する樣提唱している.
又Lindner (1935)以來廣く用いられているパラトラコーマの名称も,その病原体であるプ小体が直接生殖器に由來し,予後の一般に良好である等の理由のみで,トと別けることに反対し,これ又急性期トに包括すべきものであると述べて,パラトラコーマの改称を提議している.
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