Ⅱ臨牀實驗
進行性鞏角膜周圍炎(シリー)に就て
百々 次夫
1
,
赤松 二郞
1
1倉敷中央病院眼科
pp.73-76
発行日 1949年2月15日
Published Date 1949/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200324
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緒言
鞏角膜前端部と之に接する角膜周圍邊とを輪状に侵す一種特異の病像を呈する炎症疾患がある。
その鞏膜所見に基いて先ずSchlodtmannが1897年に膠樣鞏膜炎なる名稱を與えて以來,Fr-iedland, Uhthoff, Parsons, Prochnow, RoosaOatman, Bietti, Komoto, Verhoeff, Gilbert,Stephenson, Botteri,淺沼,V.Hippel等の報告を見た。庭が1926年にV.Szilyは同樣な症例の詳細な觀察研究を發表するに當つて進行性鞏角膜周圍炎という新しい呼名を用いた。その後の報告では膠樣鞏膜炎として更にV.Pillat,小山,松林,高松,行徳,木山,石田,高良,鹿兒島等,進行性鞏角膜周圍炎としてCorda, Engelki-ng, Ishikawa, V.Planta,根本,壺井・出羽・松田,菅沼,百々(昭15),原,淺山,井街讓等が數えられる。以上諸家の報告例は何れも中年以上であるに對し,最近私共は更に15歳の少女に於ける1例を得たのでその觀察所見を報告すると共に既報例を總括して考察を加える事とする。
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