Ⅱ臨牀實驗
硝子體の物理化學的研究(第二報)硝子體液の金ゾル反應(前編)
山本 修
1
1東大眼科
pp.195-198
発行日 1948年10月20日
Published Date 1948/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200274
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緒言
前報1)において硝子體は甚だ不安定なgelでin vitroにおいては直ちにその液相を分離して離漿現象をあらわす。in vivoにおいて同樣な現象が促進されるのが臨床的に所謂硝子體液化と呼ばれるものであると述べた。しからばこれらの變化は何によつて起るのであらうか。
その場合先づ考えられるのは,硝子體液中の溶質の水和,荷電その他の物理化學的性状の變化である。從つて,これらのいくつかの性質の綜合された保護膠質能も硝子體液中の蛋白質の變性によつてその際變化を示すものと思われる。著者は硝子體液中の保護膠質能の消長を見るため金ゾル反應,(金ゾ反應と略記)高田荒氏反應(稀釋法),乳香反應(Emanuel氏原法)を選んだ。
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